テレワーク導入にあたって

(Question)

テレワークの導入を検討していますが、どのような点に気を付ければよいでしょうか。

(Answer)

テレワークを導入するにあたっては、主に以下の点に留意する必要があると考えます。

1.業務の見える化

 従来、社内で暗黙知とされていた業務について、誰が、いつ、どのように実施するかについて予め明確にしておく必要があります。やることが明確になっている状況であれば、焦ることなく自分のペースで業務に集中することが出来るため、テレワークによって却って生産性を上げることも可能になります。

2.コミュニケーション方法

 業務の見える化が進んでいる場合、コミュニケーションは最小限に抑えられますが、非定期な業務などの場合は上司・同僚とのコミュニケーションが大切になります。コミュニケーションの方法としては、電話・オンライン会議などの同期型コミュニケーションとチャット・メールなどの非同期型コミュニケーションに大別されます。前者は緊急性・重要性の高い状況に適し、後者は思考・調査が必要な状況に適しています。過度なコミュニケーションは相手の時間を奪うだけでなく、不要なストレスを与える場合があるため、両者の使い分けが大事になります。

3.労務管理

 テレワークを導入すると柔軟な働き方が達成される反面、従業員の労務管理の把握が難しくなります。経営者と従業員との間で信頼関係がある場合は、性善説を前提とした自己申告制度が成立しますが、そうでない場合には勤務状況の適時な把握を行うことが必要になる場合があります。

4.セキュリティ

 テレワークをを行う場合には業務データの漏洩に注意が必要となります。なるべくクラウド型のツールを使用するなどして、ローカルのパソコンにデータを残さない、紙の印刷を減らすなどの工夫が必要になります。

5.気持ちの切り替え

 自宅で仕事を行うにあたっては、オンとオフの切り替えが出来るようなルーティンを取り入れることで気持ちの切り替えがスムーズになります。例えば、始業前に軽い体操を行う、散歩する、コーヒーを飲むことが挙げられます。

 

 当事務所では開業以来、オンライン会議によるリモート対応や従業員のテレワークを柔軟に取り入れた業務を行っています。上記の点についてご参考にしていただければと思います。

※上記の意見にわたる部分は当事務所の見解であり、個別の会計・税務処理に対して何ら保証するものではないことをお断り申し上げます。