CF計算書の意義

(Question)

CF計算書の意義について教えてください。

(Answer)

CF計算書は資金の増減を集計した計算書類となります。会社法では開示が義務付けられていませんが、金商法では開示が義務付けられているものとなります。

CF計算書の意義は資金の増減を明らかにすることにありますが、これは損益計算書の利益が必ずしも資金の増加に繋がらないことによります。いわゆる黒字倒産と呼ばれる「利益が出ているものの、資金ショートしたことによる倒産」を防ぐ観点から、重要な役割を果たすものとなります。

ここで、CF計算書は以下の区分に分類されます。

(1)営業活動によるCF

  →製品売上・仕入などの企業の本業から生じる資金の増減

(2)投資活動によるCF

  →設備投資や有価証券の売買等から生じる資金の増減

(3)財務活動によるCF

  →銀行借入等の資金調達、株主への配当等から生じる資金の増減

CFは単純にプラスであれば良く、マイナスであれば悪いというものではなく、それぞれの区分毎に判断することが重要になります。例えば、将来の成長が見込める成長企業であれば、営業活動によって獲得したCFを設備投資に回すことが重要になるため、営業活動によるCFがプラス、投資活動によるCFがマイナスとなるケースが多くなります。

このように、損益計算書上の利益だけではなく、区分ごとの資金増減に着目して経営を行うことが重要となります。

※上記の意見にわたる部分は当事務所の見解であり、個別の会計処理に対して何ら保証するものではないことをお断り申し上げます。