非適格合併における繰越欠損金の引継ぎ

(Question)

以前、繰越欠損金のある会社を合併し節税するスキームがありましたが、現在はできなくなったと伺いました。そのスキームは完全に防がれたのでしょうか。

(Answer)

現在、非適格合併においては繰越欠損金の引継制限があり、原則として繰越欠損金を引き継ぐことができません。したがって、以前の欠損金のあるペーパーカンパニーを買収して節税するスキームは防がれました。このため、近年では、適格合併となるよう手間をかけて要件を満たすことが見受けられます。

しかし、当事務所は無理に適格合併とせず、非適格合併であっても実質的に繰越欠損金を引き継ぐことができると考えます。

反対に、節税したいのであれば非適格合併の方がメリットが大きいこともあります。例えば、被合併法人が実質債務超過(時価純資産法)であり、かつ土地などの資産に巨額の含み損がある場合です。

これを数値例で説明すると以下の通りとなります。

・合併法人A社の所得100億円/年

・被合併法人B社の債務超過200億円、土地含み損50億円

・A社によるB社の買収額0円(スポンサー)

まず、①A社はのれん200億円を計上します。のれんは税法上規程がないため、その償却費はいったん全額否認します。その代わり、法人税法62条の八1により、のれんの代わりとなる資産調整勘定200億円を税務上で計上し、5年で償却します。したがって40億円/年が損金となります。

次に、②非適格合併により、土地含み損50億円が実現します。

上記①②により、合併法人A社の所得は100億円ー40億円ー50億円=10億円となります。また、①については今後も償却費が損金となります。

確かに非適格合併はB社の欠損金を引き継げません。しかし、たとえ非適格合併であっても、5年計画と考えれば、実質的に欠損金を引き継いでいるようなことになります。もちろんこれは、時価純資産における実質債務超過額が税務上の欠損金に近似していることを前提としていますが、こういった事例にまで無理に適格要件を満たすために多大な税務リスクを取る必要はないと考えます。

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※上記の意見にわたる部分は当事務所の見解であり、個別の会計・税務処理に対して何ら保証するものではないことをお断り申し上げます。

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