資本コストについて(WACC)

(Question)

「事業価値と企業価値について」で記載のあった資本コストについて教えてください。

(Answer)

資本コストは、企業の資金提供者が企業に期待する利回りのことをいいます。そのため、コストといっても実際に費用が発生するものではなく、他の投資を行っていれば得られたであろう機会費用のことをいいます。企業は、資金提供者から資金を集めてその機会費用を上回る利益を生み出さなければ、資金提供者に対して付加価値を生み出したことにはなりません。

そして、資金提供者には大別して株主と負債権者に分けられます。そのため、資本コストも株主が企業に期待する利回りである株主資本コストと負債権者が企業に要求する利回りである負債コストに分けられます。

ここで、資本コストは株主資本コストと負債コストを加重平均して求められます。

これは企業価値の源泉となるフリーキャッシュフローが、資金提供者である株主と負債権者から提供された資金に基づき生成・還元されることから、株主と負債権者が企業に対して期待する利回りの加重平均が企業に対する資本コストとなります。この税引後加重平均資本コストはWACC(Weighted Average Cost of Capital)とも呼ばれ、一般的には以下の式で表されます。

WACC=株主資本コスト×株主資本比率

+負債コスト×(1-実行税率)×負債比率

ここで、負債権者に対する支払利息は税金計算上、損金となることから節税効果分(1-実効税率)だけ負債コストを押し下げる要因になります。

では、負債比率を上げれば上げるほど、WACCは下がる、つまり、DCF法などによる事業価値計算において高めることができるのではないかと期待しますが、結果的にある一定水準以上はWACCが下がらないことになります(MM理論第2命題)。

また、株主資本比率や負債比率のもとのパラメータは時価を使用して計算する必要があります。実務上、簿価で計算されているものが散見されますので、ご注意ください。

ひとまずここでは、参考例になりますが、株主資本比率が60%、負債比率が40%で株主の配当利回りが10%、負債の支払利率が2%の場合で法人税等の実効税率が30%の場合で、倒産コストを無視すると、加重平均資本コストは6.56%となることを示しておきます。

WACC(6.56%)=株主資本コスト10%×株主資本比率60%

+負債コスト2%×(1-30%)×負債比率40%

※上記の意見にわたる部分は当事務所の見解であり、個別の会計・税務処理に対して何ら保証するものではないことをお断り申し上げます。

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