非上場株式の減損処理に用いる実質価額

(Question)

会計制度委員会報告第14号「金融商品会計に関する実務指針」第92項では、時価を把握することが極めて困難と認められる株式について、当該株式の発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときには、減損処理をしなければならないとされています。

この点に関して、同項及び「金融商品会計に関するQ&A」Q33において、会社の超過収益力等を反映して高い価額で当該株式を取得した場合の減損処理の取り扱いが記載されています。

それでは、設立出資など、その取得価額に超過収益力や経営権が含まれていない場合の減損処理はどのように考えればよいでしょうか。

(Answer)

実質価額は、通常、1株当たりの純資産額に所有株式数を乗じた金額で算定されます(会計制度委員会報告第14号「金融商品会計に関する実務指針」(以下「実務指針」)第92項)。

一方で、実務指針第92項では、会社の超過収益力や経営権等を反映して、1株当たりの純資産額を基礎とした金額に比べて相当高い価額が実質価額として評価されることがある旨の記載があります。

この点に関しては、「金融商品会計に関するQ&A」Q33において、超過収益力や経営権等を反映して、財務諸表から得られる1株当たり純資産額に比べて相当高い価額で取得した場合、その後、超過収益力等の減少により実質価額が大幅に低下することがありえるとされています。このような場合には、たとえ発行会社の財政状態の悪化がないとしても、将来の期間にわたってその状態が続くと予想され、超過収益力が見込めなくなった場合には、実質価額が取得原価の50%程度を下回っている限り、減損処理をしなければならないとされています。

しかしながら、この定めは、企業買収において、売買価額が、第三者による鑑定価額又は一般に認められた株価算定方式による評価額に基づき両者の合意のもとに決定された結果、取得価額に超過収益力や経営権等が反映されている場合の取扱いです。

一方、設立出資などであれば、このような取得価額とはなっておらず、減損判定において実質価額を超過収益力や経営権等を反映したものとして評価することはないため、第三者による鑑定価額又は一般に認められた株価算定方式による評価額を実質価額に反映することはないものと思われます。

したがって、1株当たりの純資産額に所有株式数を乗じた金額で算定された実質価額に基づき減損判定がなされることになります。

※上記の意見にわたる部分は当事務所の見解であり、個別の会計処理に対して何ら保証するものではないことをお断り申し上げます。

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